睡眠薬の効果と副作用

睡眠薬とは、眠るときの緊張や不安を取り除いて、寝付きをよくする作用がある薬です。不眠症や睡眠が必要な状態に用います。
睡眠薬には化学的な構造と、薬が作用する時間によって区別がされています。
- バルビツール酸/非バルビツール酸系
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以前は良く用いられていた睡眠薬。効果が強く、依存性や耐性に危険性が指摘されたため、現在では麻酔薬などで一部使われる。
- ベンゾジアゼピン系
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耐性や依存症を起こりにくくした薬剤。寝付きをよくする超短期型から中途覚醒に効果のある長期型までさまざまな種類がある。ハルシオン、デパス、レンドルミン、ロヒプノールなどが該当。
- 非ベンゾジアゼピン系
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ベンゾジアゼピン系の安全性をさらに高めた薬。より自然な眠りにつきやすい。マイスリー、アモバンなどが該当。
現在、病院で処方される来る氏はベンゾジアゼピン系と非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬です。これらは依存症などが起こりにくいタイプで、医師の処方の元で用法・用量を守ることでより安全に飲むことができます。
睡眠薬の主な副作用
ベンゾジアゼピン系睡眠薬で考えられる副作用には、以下の3つがあります。
- 眠気や疲労感(持ち越し効果)
- 筋肉の緩み
- 一時的な記憶障害
眠気や疲労感(持ち越し効果)
睡眠薬は体に入ると肝臓で分解され、脳に届きます。その物質が体に残っている間は、眠気や疲労感などの「持ち越し効果」が感じられることがあります。脱力感やだるさ、集中力の低下として感じられることもあります。
筋肉の緩み
睡眠薬には緊張をほどき、気分をゆったりさせる効果があるので、筋肉が緩む傾向にあります。ふらつきや運動機能の低下などがみられることがあります。高齢者では、立ち上がったときに力が入らず、転倒などの危険も考えられるため、弛緩作用の少ない薬が処方されます。
一時的な記憶障害
大量に飲んだり、アルコールと併用すると起こりやすい症状。一時的で、睡眠薬が体内から排泄されると戻ります。
このほか、ごくまれですが、突然笑い出したりする「奇異反応」と呼ばれる効果が出ることもあります。
以上が、主な睡眠薬の簡単な紹介です。医師や薬剤師の説明を良く聞いて、自分の薬にはどのような効果と副作用があるのか、理解しておきましょう。